この記事について海外で公開された情報をもとにAIが要約・解説した記事です。原文の翻訳ではありません。正確な内容は記事末尾の出典元をご確認ください。
この記事の要点
  • MCP対応でアプリの機能をエージェントに公開する「ケイパビリティ」を導入
  • シリーズCで4億ドルを調達、評価額133億ドルに
  • SaaSはAIエージェントが直接使う時代へ、CTOが展望

MCPでアプリをエージェントへ

Lovableが新たに提供するのは、アプリの一部を「ケイパビリティ」として公開する仕組みです。公開されたアプリから選択した関数を、ホスト型のMCPサーバーを通じてツールとして公開します。これにより、ChatGPTやClaudeなどMCP互換のクライアントは、その機能を直接呼び出せるようになります。つまり、ひとつのアプリが人間向けUIとAIエージェント向けインターフェースという二つの顔を持つことになります。

ヘディンCTOは、アプリの有用な部分をエージェントが直接呼び出せれば、ユーザーはアプリを開かずに目的の作業を完了できると説明しています。従来のSaaSが持つ機能を、エージェントがAPIのように利用するイメージです。これは、SaaSの提供形態を大きく変える可能性があります。

3年でアプリ基盤からケイパビリティ基盤へ

Lovableは、2023年に公開されたオープンソースのコード生成ツール「GPT Engineer」を前身とします。当初はプロトタイプの作成が中心でしたが、2024年11月に商用化され、12月にLovableへと改名しました。その後、プラットフォーム上で実際の製品や、企業向けの社内ツールを構築するユーザーが現れ始めます。

ヘディン氏は、顧客向けの製品だけでなく、CRMや管理パネル、カスタマーサポート用コンソールといった社内ツールもLovableで作られるようになったと述べています。こうした使われ方の広がりが、現在の「会社の脳」というビジョンにつながったと考えられます。

「会社の脳」と非同期エージェント

Lovableが提唱する「会社の脳」とは、組織のさまざまなツールやワークフローに単一のインターフェースからアクセスできるようにする考え方です。ヘディン氏は、そのためには個人や会社、世界についての文脈をできるだけ多く持ち、汎用タスクと組織固有のアクションの両方を実行できるケイパビリティが必要だと語ります。

また、すべてのケイパビリティを一つのエージェントを通じて接続することを目指しています。タスクごとに別々のエージェントを構築するのではなく、統一されたエージェントが、デプロイの確認や定期的なプロセスの監視といった非同期のタスクを後で再開することもできます。

競合との違い

Vercelも社内エージェント「@v」を導入するなど、類似のビジョンを描いています。ヘディン氏は、ケイパビリティのオーケストレーションは容易であり、それらを正しく接続し、信頼性を高めることこそが難しいと指摘します。Lovableは、エージェントが使うケイパビリティを構築する最良の場所を目指すとしています。

さらに、彼は「エージェント」という言葉に慎重な姿勢を見せます。エージェントという表現は従業員のような単一のタスク実行を連想させますが、実際には文脈とケイパビリティを接続することが本質であるためです。このため、「ブレイン」という言葉を選んでいるという説明は、同社の位置づけを理解するうえで参考になります。

セキュリティへの取り組み

エージェントが外部サービスに接続する際、最大の課題はセキュリティです。従業員が作成したアプリがSlackなどに接続する場合、個人のメッセージや機密情報が会社のブレインに漏れないようにする必要があります。Lovableの「アプリユーザーコネクタ」は、各ユーザーのIDとソースシステムの権限を保ったまま接続します。

認証情報はサーバーサイドで暗号化され、Lovableのコネクタゲートウェイが処理します。生成されたアプリに認証情報が公開されることはなく、アプリはユーザーに紐づく短期間のキーを提示するだけです。これにより、外部システムへの接続とアプリコードが分離され、セキュリティが保たれるとしています。

原文からの引用
People are not going to have as many tabs open in different tools as they have historically. That experience is going to consolidate, but the vertical capabilities those tools provide will remain valuable.

人々はこれまでほど多くのツールをタブで開かなくなるでしょう。その体験は統合されますが、それらのツールが提供する垂直的なケイパビリティは価値を保ちます。

今後の見通し

Lovableの構想が実現するかは、MCPが業界標準として定着し、企業がエージェント経由のワークフローを受け入れるかどうかにかかっています。また、外部サービスとの接続におけるセキュリティが、実際の運用でどれほど堅牢かが試されるでしょう。今後は、Lovableで作られたアプリのうちエージェント経由の利用がどの程度増えるか、またVercelなど競合の動向を見極めることが判断材料になります。加えて、企業が「会社の脳」を導入する際に、既存の権限管理や監査の仕組みとどう統合するかが課題となるでしょう。

日本の開発者・IT企業にとっての意味

日本のIT企業にとって、MCP対応はもはやオプションではないかもしれません。AIエージェントが主要なUIになる時代が来れば、SaaSは人間だけでなくエージェントにも使いやすい設計が求められます。具体的には、APIの設計や権限管理、監査ログの整備が必要になるでしょう。また、LovableのようなAIアプリ開発プラットフォームを利用する際は、生成したアプリが外部サービスへ接続する際のセキュリティモデルを理解することが重要です。一方で、自社のSaaSを「ケイパビリティ」として公開すれば、エージェント経由の新たな需要を掘り起こせる可能性もあります。この流れは、開発者の役割を変えるかもしれません。

気になる点

Lovableで作ったアプリをChatGPTやClaudeから使えるの?
はい。LovableはホストされたMCPサーバーを通じて、アプリの選択した機能をツールとして公開します。MCPに対応したAIクライアントであれば、その機能を直接呼び出すことができます。具体的なセットアップ方法は記事では触れられていませんが、技術的には可能です。
外部サービスとの接続は安全なのか?
Lovableは「アプリユーザーコネクタ」を使って、ユーザーごとのIDと権限を保護します。認証情報はサーバーサイドで暗号化され、アプリ自体には公開されません。また、ソースシステムの権限が維持されるため、個人情報の誤共有リスクを抑える設計です。
既存のSaaSベンダーはどう対応すべき?
ヘディン氏は、ソフトウェアとの対話がAIレイヤーに統合され、タブを開く体験は減るが、各ツールの持つ垂直的なケイパビリティは残ると述べています。SaaS企業は、自社の機能をエージェントから利用できるようにする「シャベル」を提供することが重要になるとの見解です。

用語解説

MCP
AIエージェントと外部ツールやデータを接続するプロトコル。ChatGPTやClaudeなどのクライアントが対応する。
ケイパビリティ
アプリケーションの一部で、エージェントが直接呼び出せる機能。ユーザーがUIを操作せずに実行できる。
コネクタ
外部のツールやサービスと接続するためのLovableの機能。認証情報を安全に管理する。
パーミッショングラフ
システム内外のアクセス権限をグラフ構造で管理する考え方。安全な連携のために使われる。

出典

The Future of SaaS Is Apps That Agents Can Use

Latent Space / Richard MacManus / 2026年8月27日

https://latent.space/p/lovable-future-of-saas

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