この記事について海外で公開された情報をもとにAIが要約・解説した記事です。原文の翻訳ではありません。正確な内容は記事末尾の出典元をご確認ください。
この記事の要点
  • 画像とテキストを単一の双方向Transformerで処理する設計
  • 文書検索向けの260Mモデルは800M未満でViDoRe v3最高スコア
  • 索引ストレージを最大255分の1に圧縮しても品質の95%以上を維持

単一Transformerの新設計

NeoMMEは、260Mと800Mの2サイズで提供される多言語・マルチモーダルエンコーダだ。近年の文書検索モデルは、生成系視覚言語モデルをベースに、あらかじめ学習された視覚エンコーダと因果言語モデルを組み合わせることが多い。NeoMMEはその構成を採らず、テキストトークンと画像パッチを同じTransformerに入力し、ゼロから学習する。

テキストは131K語彙のトークナイザで分解され、画像は32×32ピクセルのパッチに分割してMLPで投影される。解像度はアスペクト比を保ったまま扱え、コンテキスト長は16,384トークンで、4K画像を2枚まで収められる。学習にはマスク付き離散拡散目的を使い、画像を見せながらマスクしたテキストを復元させる。

文書検索への応用

NeoMME-Retrieverは、NeoMMEをベースにColPali流のページ画像検索用に学習されたモデルだ。PDFからテキストを抽出するOCR前処理を省き、ページのスクリーンショットをそのまま画像として検索できる。レイアウトや図表、フォントの情報が失われないのが利点とされる。

検索用に追加された2つのヘッドは、1回のフォワードで密ベクトルと遅延相互作用ベクトルの両方を出力する。密ベクトルは近似最近傍探索で高速に候補を絞り、遅延相互作用はクエリと画像領域の細かい一致を評価して再ランキングする用途に使える。

数値で見る性能と効率性

ViDoRe v3のnDCG@10では、NeoMME-Retriever-260Mが0.523を記録し、800M未満のモデルで最高となった。800Mモデルは0.556で、同規模のVultron Retriever Flashに0.009差まで迫る。両モデルともモデルサイズと性能のパレート最前線上に位置すると報告されている。

エンコード速度は、NVIDIA L40Sで2048×2048の画像を入力した場合、260Mモデルが1秒間に約51ページで、ColModernVBERTの26ページの約2倍だ。遅延相互作用の索引は圧縮しなければ1ページあたり約1.5MBになるが、階層トークンプーリングと非対称量子化を組み合わせると、6KBまで削減でき、品質は95%以上維持できる。

公開状況と活用時の注意

NeoMMEの各チェックポイントは、Apache 2.0ライセンスで公開され、Hugging Face Transformersから利用できる。記事ではモデルをロードしてクエリと文書画像をスコアリングするコード例が示されている。

一方で、記事の性能評価はViDoReベンチマークの英語中心のデータに基づく。日本語を含む文書での指標は公開されていないため、実務に使う際は自社データで追加評価することが望ましい。

NeoMME-Retrieverの索引圧縮設定と品質維持率の比較
設定1ページ当たりのサイズ基準nDCG@10の維持率
圧縮なし約1.5MB100%
pooling 10 + int8クエリ/文書約39KB99%以上
pooling 8 + int8クエリ/バイナリ文書約6KB95%以上
原文からの引用
Unlike many generative visual language models, NeoMME does not use a separate pretrained vision tower or a causal language model.

多くの生成系視覚言語モデルとは異なり、NeoMMEは事前学習済みの視覚エンコーダや因果言語モデルを別途使わない。

今後の見通し

現時点では、NeoMMEの性能報告はViDoRe v3など限られたベンチマークに依存しており、日本語を含む実務文書での第三者評価はまだ少ない。今後、Transformers本体への統合が進み、コミュニティによる追加実験や、日本語PDFを対象にした検証結果が蓄積されれば、OCR不要の文書検索基盤としての実用性を判断できるようになるだろう。特に、日本語コーパスでのnDCG@10や、さまざまな圧縮設定における処理速度とストレージコストの実測値が明らかになると、導入検討が進みやすいとみられる。

日本の開発者・IT企業にとっての意味

日本のIT企業や開発者にとって、NeoMMEは文書検索システムのコストと構成を見直すきっかけになる可能性がある。従来のVLMベースのモデルと異なり、画像エンコーダとテキストエンコーダを一体化して単一のTransformerにするため、GPUメモリや計算量を抑えやすい。Apache 2.0ライセンスで商用利用しやすく、OCRパイプラインを排除してページ画像のまま検索できるのは、日本語PDFやレイアウト情報が重要な業務文書を扱う企業にとって実務的な利点となる。一方、日本語の評価が未公表である以上、導入前に自社文書で精度を確認し、圧縮設定を調整しながらインデックス構築コストを測定することが重要になる。

気になる点

NeoMME-Retrieverはどこから入手できますか?
Hugging Face上でHcompanyが公開しており、Apache 2.0ライセンスで利用できます。Hugging Face Transformersのコード例を使って、モデルをロードして文書画像の検索を試せます。
日本語の文書でもOCRなしで検索できますか?
モデルは多言語テキストと画像で事前学習されており、ページ画像を直接入力する方式のため、日本語PDFにも適用できる可能性があります。ただし、日本語での評価結果は現時点で公開されていないため、自社データで検証する必要があります。
従来のVLMベースの検索モデルより何が有利ですか?
視覚エンコーダと因果言語モデルを別途持たないことで、パラメータ数を抑えながら文書検索精度を維持できる点です。また、1回のフォワードで密ベクトルと遅延相互作用ベクトルの両方が得られるため、用途に応じて使い分けられます。

用語解説

マルチモーダルエンコーダ
画像やテキストなど複数種類の入力を同一空間のベクトルに変換するモデル
視覚言語モデル(VLM)
画像とテキストを扱う生成モデル。通常は視覚エンコーダと因果言語モデルを組み合わせる
遅延相互作用
クエリと文書をベクトル単位で照合する方式。ColBERTで提案された
双方向Transformer
前後の文脈を両方向から参照できるTransformer。BERTなどで使われる
nDCG@10
検索結果上位10件の順序を考慮した品質指標。1が完全な結果を表す

出典

NeoMME: an efficient Multimodal-native and Multilingual Encoder

Hugging Face / 2026年9月3日

https://huggingface.co/blog/Hcompany/neomme

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