この記事について海外で公開された情報をもとにAIが要約・解説した記事です。原文の翻訳ではありません。正確な内容は記事末尾の出典元をご確認ください。
この記事の要点
  • MythosはSharePointだけで4月に重大90件、重要141件を発見
  • Microsoftは7月に600件超のパッチ公開、過去最多を更新
  • 低重要度のバグ連鎖が重大リスクに、トリアージ見直しが必要

プロジェクトの概要

2026年5月中旬、Microsoftは米ワシントン州レドモンドの本社で、Project Glasswingに関する会議を開きました。Anthropicが開発したAIモデル「Mythos」が、同社のコードの脆弱性を前例のないペースで見つけ出しているという報告が行われています。参加者から「Mythosは噂どおりの性能か」と質問が出ると、管理者は「そのとおりだ」と答えました。

Project Glasswingは、一般の利用者や企業、政府が使うソフトウェアを提供する組織にMythosを先行提供し、攻撃者に先んじて脆弱性を修正する取り組みです。会議では、2026年5月31日には「世界中が追い付く」と説明され、その後は攻撃者が同じ情報を得る可能性が示唆されました。

Mythosの発見規模

発表資料によると、Mythosは4月にSharePointで「重大」なバグ90件と「重要」なバグ141件を発見しました。5月前半にはさらに多くの問題が見つかっています。Microsoftはこれらのうち優先度の高いものから対応しており、5月中旬時点では数百件が未修正のままとみられます。

同資料は、SharePoint担当チームは「数か月は忙しい」と予測していました。まず重大バグを処理し、8月には重要バグに取り組み、その後に約300件の中程度のバグへ進む計画です。ただし、低度のバグについては資料に明記されていませんでした。

トリアージの限界

従来の脆弱性管理では、重要度に応じて対応を優先するトリアージが一般的です。ところがMythosは、複数のバグを連鎖させて深刻な攻撃につなげる能力を持っています。元NSAのAI責任者であるVinh Nguyen氏は「低重要度の欠陥を4つ連鎖させれば、高重要度になり得る」と指摘しています。

Nguyen氏は、Microsoftのような現在のトリアージ戦略はリスクを過小評価している可能性があると述べています。Microsoftは連鎖の手法はこれまでも脆弱性評価の一部として考慮してきたと説明しましたが、内部資料には明記されていませんでした。

パッチ急増と業界の課題

Microsoftは毎月「Patch Tuesday」として自社製品の脆弱性修正を公開しています。2026年6月には200件超、7月14日には600件超のパッチを公開し、いずれも当時としては過去最多でした。7月の公開分のうち低・中程度は7件だけで、そのうち1件は攻撃に悪用されていました。

Mythosが発見した脆弱性の量は当面減らないとみられ、MicrosoftはAIを活用したトリアージに投資していると述べています。一方で、オープンソースのコードや長年使われた「技術的負債」も課題です。元米政府のサイバー担当者は「技術的負債の返済時期が来ている」と話しています。

今後の見通しと注意点

Mythosが発見したバグが実際にハッカーに悪用されたかは確認されていません。ただ、一部の攻撃者はAIを攻撃の自動化に使い始めており、同様の技術で脆弱性を見つける動きがあるとみられます。Microsoftは内部の人員配置の詳細は明らかにせず、セキュリティを最優先にしながらAIで脆弱性の修正を進めていると説明しています。

今後は、低度・中度のバグを軽視せず、全体を修正できる体制が必要です。Nguyen氏は「患者が次々と運ばれてくる。サイバー救急室にはもっと医師と看護師が必要だ」と話し、業界全体の対応を求めています。この問題はMicrosoftだけでなく、ソフトウェア業界とオープンソースコミュニティ共通の課題です。

原文からの引用
The problem now is that you can chain four low-level flaws, and that can equal a high severity,

「今の問題は、低重要度の欠陥を4つ連鎖させると高重要度に相当する可能性があることだ」と述べた。

日本の開発者・IT企業にとっての意味

日本のIT企業にとって、AIが脆弱性を大量発見する時代が現実になっている点が重要です。自社製品を抱える企業は、AIを使ったセキュリティ診断を導入するだけでなく、検出された問題を迅速に修正する体制づくりが求められます。従来の重要度ベースのトリアージでは、低度のバグを連鎖させた攻撃を見逃すリスクがあります。また、Microsoft製品やオープンソースに依存する開発者は、パッチ公開から適用までの時間を短縮する必要があります。攻撃者も同じAI技術を手に入れつつあるため、AI前提のセキュリティ戦略へ切り替えることが今後の競争力を左右するでしょう。

用語解説

トリアージ
優先度付け。脆弱性の深刻度に応じて対応順序を決めること。
Patch Tuesday
Microsoftが毎月定期的に公開するセキュリティ更新プログラムの総称。
技術的負債
古い技術や設計で作られたコードが抱える未修正の不具合や保守の負担。
Five Eyes
米豪加NZ英の5か国の情報機関同盟。本記事では共同声明で警告を発した。

出典

Anthropic is finding bugs faster than Microsoft can fix them

Ars Technica / Renee Dudley, ProPublica / 2026年7月30日

https://arstechnica.com/security/2026/07/anthropic-is-finding-bugs-faster-than-microsoft-can-fix-them

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