- GPT-6 Astraは低設定でもGPT-5.6 Sol全設定よりペリカン画質が高い
- Astraの低設定は1枚9.55セントで、Solよりコスト効率が良い
- AstraとLunaは入力16トークン、SolとTerraは26トークンだった
検証の内容
Simon Willison氏は2026年9月4日、GPT-6 Astraへのアクセスを取得し、自転車に乗るペリカンのSVG画像を生成させました。推論レベルはlow、medium、high、xhigh、maxの5段階で、Astraはreasoning=noneをサポートしていません。同じプロンプトをGPT-5.6のSol、Terra、Lunaにも与え、各結果をグリッドで比較しています。
筆者によれば、遊び半分のテストでありながら、結果は意外なほど有用だったとのことです。この記事では、画質の傾向とトークン数の関係が報告されています。特に、低い推論レベルと低コストで高品質を実現できるかが焦点です。
画質の評価
結果の要点は、Astraのペリカンが全体的にSolより明確に良いことです。最良のSolの出力(xhigh)がまだ抽象的な図形の集まりに見えるのに対し、Astraのlowからxhighまでのすべての出力はそれより優れていると報告されています。Astraのmaxは「本当に良い」と評価されました。
一方で、Astraもmax未満ではペリカンの足を画面の両側に正しく描けない傾向があります。つまり、Astraは画質で大きく改善しているものの、低い推論レベルではディテールの再現に限界があることを示唆しています。
コストとトークン効率
料金面では、AstraはSolのおよそ2倍のトークン単価です。Astraは入力100万トークンあたり10ドル、出力あたり50ドルで、Solはそれぞれ5ドルと30ドルです。しかし、Astraは各レベルで使うトークン数がSolより大幅に少なく、実際の1枚あたりのコスト差は単価ほど開かないと指摘されています。
具体例として、Astraのlow設定は9.55セントで、Solのどのレベル・どのモデルよりも良いペリカンを生成できたといいます。また、ペリカン生成に使った入力トークン数はAstraとLunaが16、SolとTerraが26。この一致から、筆者はAstraとLunaがOpenAIが公表している以上に関連しているのではないかと推測しています。
現時点での注意点
この結果は、ひとりの開発者が特定の画像生成タスクで行った非公式な比較です。画質の評価は主観的で、一般的なベンチマークや実務的な性能を保証するものではありません。品質とコストの関係は、タスクやプロンプトによって変わり得ます。
Astraの能力を正確に把握するには、日本語を含むさまざまなタスクでの評価が必要です。また、APIの仕様やモデルの関係性について、OpenAIの公式な情報が得られるまで断定は避けるべきでしょう。
| 項目 | GPT-6 Astra | GPT-5.6 Sol |
|---|---|---|
| 入力価格(100万トークンあたり) | $10 | $5 |
| 出力価格(同) | $50 | $30 |
| ペリカン生成の入力トークン数 | 16 | 26 |
Spending 10 cents on any other model gets a much worse result.
他のどのモデルに10セント使っても、それよりはるかに悪い結果しか得られない。
今後の見通し
今回の結果は、GPT-6 Astraの画質とトークン効率の高さを示す一例です。ただし、限定的な画像生成タスクでの比較のため、文章生成やコード生成、日本語での性能は別途検証が必要です。今後、OpenAIがAstraとLunaの関係やアーキテクチャを公表すれば、入力トークン数の一致が何を意味するか判断材料が得られるでしょう。実際に自社タスクで両モデルを試し、トークン使用量と料金を測定したうえで使い分けるのが現実的です。
日本の開発者・IT企業にとっての意味
日本のIT企業にとって、モデル選定ではトークン単価だけでなく、実際に必要なトークン数を含めた総コストの評価が重要です。GPT-6 Astraは単価が高くても、少ないトークンで高品質な出力を得られるなら、結果的に安く済む可能性があります。ただし、今回の結果は英語の画像生成タスクであり、日本語の自然言語処理やコード生成での優位性は未確認です。既存のGPT-5.6 Solからの移行を検討する際は、自社の利用パターンでトークン消費量と品質を比較し、プランニングすることが望ましいでしょう。また、AstraとLunaの入力トークン数の一致はモデル体系の理解に影響する可能性があり、API仕様の変更に備えて注視が必要です。
気になる点
- GPT-6 Astraは日本語でも同じ性能が出ますか?
- 記事の検証は英語のプロンプトだけを使ったものです。日本語の画像生成や文章処理では結果が異なる可能性があり、現時点では日本語での評価は公表されていません。自社のタスクで確認する必要があります。
- 1枚あたりのコストはいくらですか?
- 記事では、Astraのlow設定でペリカン画像1枚が9.55セントと報告されています。ただし、この数字は今回のプロンプトとレベルでの結果であり、他のモデルや複雑なプロンプトでは変わるため、あくまで目安です。
- AstraとLunaは同じモデルですか?
- 入力トークン数が同じ16だった事実はありますが、OpenAIは両者の関係を公式に発表していません。この情報だけでは断定できず、Simon Willison氏も「より関連が深いのでは」という推測を示すにとどめています。
用語解説
- GPT-6 Astra
- OpenAIのGPT-6世代のモデル。記事ではGPT-5.6系と比較されている。
- reasoningレベル
- モデルが回答や生成の前にどれだけ推論するかを指定する設定。low、medium、high、xhigh、maxなどがある。
- SVG
- Scalable Vector Graphicsの略。XMLで記述されたベクター画像形式。拡大縮小しても劣化しない。
- トークン
- テキストをモデルが処理する際の最小単位。APIの料金はトークン数に基づいて計算される。
出典
The Pelican comparison grid for Astra is pretty interesting
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