この記事について海外で公開された情報をもとにAIが要約・解説した記事です。原文の翻訳ではありません。正確な内容は記事末尾の出典元をご確認ください。
この記事の要点
  • AWS Agent RegistryはMCPサーバー・エージェント・スキルをカタログ化し、実行時に検索できるマネージドサービス
  • オーケストレータは発見・生成・実行の3段階で動き、ターン終了時にクライアントを破棄する
  • 検索結果には呼び出し用の認証情報が含まれず、別の信頼できる経路で取得する設計になっている

何が発表されたのか

AWSは機械学習ブログで、AWS Agent Registryを使ったランタイムディスカバリの実装例を公開した。Agent Registryは、Model Context Protocol(MCP)サーバー、エージェント、エージェントスキルをカタログ化し、発見するためのマネージドサービスである。公開者はプロトコル固有のディスクリプタと検索可能な説明文を登録する。実行時になると、オーケストレータは承認済みで発見可能なレコードを検索し、返されたエンドポイントとディスクリプタの内容からクライアントを組み立てる。

背景として記事が挙げるのは、ツールをコードに埋め込む方式の限界である。数個なら問題なく動くが、数十個になると劣化し始め、それを超えると管理できなくなる。企業システムは価格、サポート、注文、在庫、顧客データ向けに数百の内部APIを公開しており、モデルがツール名の曖昧さを解消するためにトークンを使い、依頼内容の推論に回せなくなるという。新しい機能のたびにオーケストレータのコード変更、再デプロイ、チーム横断のリリース調整が必要になる点も課題とされている。

発見・生成・実行の3段階

記事はサンプルコードの流れを「Discover → Instantiate → Execute」の3段階で説明する。Discoverでは、オーケストレータが自然言語のクエリをAgent Registryのデータプレーンに送る。検索応答にはレコードの識別子、名前、説明、レコード種別、ステータス、バージョン、そしてMCPサーバーのメタデータやA2Aのエージェントカードといったプロトコルディスクリプタが含まれる。

Instantiateでは、返されたレコードごとにディスクリプタの種別に応じたクライアントを組み立てる。サンプルのMCPサーバーはAmazon Bedrock AgentCore Gatewayのエンドポイントを指しており、オーケストレータはCognitoのOAuthアクセストークンを別経路で取得してMCPClientの生成に使う。A2AのレコードはエージェントカードのURLがAgentCore runtimeのエンドポイントを示し、boto3のデータプレーンクライアント経由で呼び出す。

Executeでは、その時点で発見されたツールだけを持つ一時的なインナーエージェントを組み立て、LLMがリクエストに合うツールを選んで結果を統合する。ターンが終わるとインナーエージェントとクライアントは破棄され、次のリクエストでは再び検索からやり直す。記事はこの方式を、リクエストごとにスコープが閉じる点が特徴だと説明している。

登録と承認のワークフロー

レコード作成時にはrecordTypeが必須で、MCPサーバーは「MCP」、A2Aエージェントは「AGENT」を指定する。プロトコル固有のメタデータはdescriptorsオブジェクトのmcpServerまたはa2aAgentCardに格納する。記事ではMCPのdataSchemaVersionとして「2025-12-11」、toolsとして「2025-06-18」、A2Aのエージェントカードとして「0.3」が示されている。ディスクリプタには接続メタデータが入るが、呼び出し時に提示すべき認証情報は含まれない。

レコードのライフサイクルはコントロールプレーンのクライアント、実行時の検索はデータプレーンのクライアントが担う。自動承認を無効にすると、レコードはDRAFTからPENDING_APPROVAL、そしてAPPROVEDへと進む。投稿とステータス更新はIAMで認可されるため、公開者と承認者の権限を分けられる。発見可能なデータプレーンが返すのは承認済みのレコードだけである。

参照アーキテクチャとデモ

サンプルの参照アーキテクチャは、Agent Registry、AgentCore Gateway、AgentCore runtime、Amazon Bedrock、Amazon Cognito、AWS Lambda、AWS Secrets Managerで構成される。オーケストレータはStrandsのエージェントとしてAgentCore runtimeにデプロイされ、discover_and_executeツールを通じて検索、クライアント生成、実行をまとめて行う。基盤モデルにはAnthropic Claude SonnetをクロスリージョンのモデルIDで指定している。

デモは3つ用意されている。1つ目は注文状況の照会でMCPのみを呼ぶ。2つ目は価格と割引で、MCPとA2Aを連鎖させる。3つ目は「返品・返金」という、一致したA2Aエージェントの名前には含まれない語を含む曖昧な意図に対して、セマンティック検索で適切なエージェントを引き当てられるかを見るものだ。

現時点で分かっていないこと

記事はセマンティック検索の例示について、あくまでデモ結果であり、カタログが大きくなればランキングが良くなるという一般的な主張ではないと明記している。検索品質は代表的なクエリで評価すべきだとしているが、評価手法の詳細には触れていない。説明文はユーザー向けの言葉で書き、隣接するレコードと区別できるようにする、という運用上の指針が示されるにとどまる。

料金、提供リージョン、一般提供かプレビューかといった情報は原文に記載がない。また原文はサンプルコードの説明の途中で切れており、複数ツールへのファンアウトなど終盤の詳細は読み取れない。導入を検討する際は、これらを別途確認する必要がある。

レジストリに登録する2種類のレコードの違い
項目MCPサーバーA2Aエージェント
recordTypeMCPAGENT
ディスクリプタmcpServer(dataSchemaVersion 2025-12-11)a2aAgentCard(dataSchemaVersion 0.3)
主な内容サーバーメタデータとツール定義エージェントカード
呼び出し経路AgentCore GatewayのエンドポイントをMCPClientで呼ぶAgentCore runtimeのエンドポイントをboto3データプレーンクライアントで呼ぶ
認可CognitoのOAuthアクセストークン呼び出し元のAWS認証情報による署名(IAM)
原文からの引用
Registry search results do not return the capability’s invocation credentials or authentication scheme.

Registryの検索結果は、そのケイパビリティを呼び出す際の認証情報や認証方式を返しません。

今後の見通し

ランタイムディスカバリは、エージェントが扱うツール数が増えるほど効いてくる仕組みであり、社内APIを多数公開する企業ほど恩恵は大きいとみられる。今後は、検索ランキングの品質をどう測るか、承認フローを運用にどう組み込むかが実導入の分かれ目になりそうだ。判断材料としては、提供リージョンと料金、一般提供かプレビューかの別、検索精度の評価方法、レコード数の上限といった情報が公開されるかが挙げられる。サンプルコードの全体像が公開されれば、既存のオーケストレータに組み込む際の改修量も見積もりやすくなる。

日本の開発者・IT企業にとっての意味

日本のIT企業では、基幹系や業務系のAPIを社内に多数抱えているケースが多い。エージェントにそうしたAPIを扱わせようとすると、これまではオーケストレータにツールを列挙し、追加のたびにコード変更と再デプロイが必要だった。ランタイムディスカバリに切り替えれば、ツールの追加はレジストリへの登録と承認で完結し、オーケストレータ側のリリースと切り離せる。チームごとに異なるサイクルで開発している組織ほど、この分離の効果は大きいと考えられる。加えて、公開者と承認者の権限をIAMで分けられる点は、内部統制の観点から社内導入の説明材料になりやすい。一方で、検索結果に認証情報を含めない設計は、認証情報の管理経路を別途整備する必要があることも意味する。MCPとA2Aの両方を同じカタログで扱える点は、プロトコルが混在する現場では判断の材料になる。

気になる点

検索結果に認証情報が含まれないなら、認証はどうやって通すのか
記事のサンプルでは、MCPサーバー向けにCognitoのOAuthアクセストークンを別経路で取得し、MCPClientの生成時に渡している。A2Aエージェントは呼び出し元のAWS認証情報で署名したboto3呼び出しを使う。Registryは接続メタデータのみを返し、認証材料は信頼できる別の設定経路から取得する前提である。
既存の社内APIをそのまま登録できるのか
そのまま登録できるわけではない。MCPサーバーとして記述するか、A2Aのエージェントカードを持つエージェントとして登録する必要がある。サンプルでは注文管理のLambdaツールをAgentCore Gatewayのターゲットとして追加し、そのGatewayのエンドポイントをMCPディスクリプタに載せている。
日本リージョンでも利用できるのか、料金はいくらか
現時点では公表されていない。原文には提供リージョンや料金に関する記載がない。サンプルではAnthropic Claude SonnetをクロスリージョンのモデルIDで指定しているという記述があるのみで、Agent Registry自体のリージョン対応は読み取れない。

用語解説

MCP
Model Context Protocolの略。LLMアプリが外部のツールやデータソースに接続するためのプロトコル。
A2A
agent-to-agentの略。エージェント同士が互いに呼び出し合うための仕組みで、エージェントカードで能力を記述する。
Amazon Bedrock AgentCore Gateway
既存のツールやAPIをMCPサーバーとして公開できるAgentCoreの機能。
AgentCore runtime
エージェントをホストして実行するためのAgentCoreの実行環境。
コントロールプレーン/データプレーン
設定やリソース管理を行う管理系のAPIと、実行時に実際の検索や呼び出しを担う系のAPIの区分。
セマンティック検索
語句の一致だけでなく意味的な近さで検索する方式。記事ではキーワード検索とのハイブリッドとして説明される。

出典

Discover tools at runtime with AWS Agent Registry

Amazon Web Services / Vibhu Pareek / 2026年10月21日

https://aws.amazon.com/blogs/machine-learning/discover-tools-at-runtime-with-aws-agent-registry

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